4.「恋愛」と「事件」
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「水季と私たちは血の繋がりが無いんだよね」
「ああ。祖母が再婚したのは離婚から数年くらい経った頃だと聞いた」
水季も親戚たちの噂話で聞いたくらいだ。
情報通の人の話から姉妹のことは知っていた。
今、目の前にいる友人がその人物だと気づいたのは、親しいと言えるようになってから。
その時、友人の影の理由も解った。
水季が影を祓いたいと思ったのは
「水季と仲良くなりたい」
という気持ちに嘘がないと解ったから。
友達が影と葛藤していると知ったから。
他人を好きになるということを思い出させてくれたから。
帰り道、見知った後ろ姿を見つけた。
水季はそっと近づく。
「翠!」
「うわっ!」
呼びながら抱きつくと、翠は驚いた声をあげた。
「水季」
「今帰りか?」
翠は水季を見ると顔をしかめた。
水季の髪に手を伸ばす。
「翠?」
翠の手が水季の髪に触れるとカサカサと音が鳴った。
「何処をどう歩いたらそんなに葉っぱが付くの?」
呆れながらも丁寧に葉を落としていく。
「あ、ありがと」
水季は顔が熱くなるのを感じた。
(ああ、まただ)
翠といると嬉しくなる。
気持ちが落ち着かない。
ずっと一緒にいたいと思う。
「………」
水季この感情の理由を知らないふりをした。
To be continued.