1.「あんず」と「ひなた」
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あんずに連れられて智が教室に入った時、室内は一瞬静かになり、少しざわついた。
「あ、ひなたくん!」
あんずはその空気を全く気にせず、ひなたを呼んだ。
呼ばれたひなたは少し戸惑いながらもあんずと智に近づいた。
「今日のレッスンは智ちゃんも一緒だから、放課後に一緒に来てね」
「え!?」
ひなたは驚いて智をジッと見た。
あんずの後ろに隠れながらも智はひなたに微笑んだ。
初日よりも印象は柔らかかった。
「……初日はごめんなさい。本当は賑やかなの、大好きなの。よろしくね、ひなたくん」
笑顔で言う智にひなたも笑顔で返した。
「緊張してたんだよね?此方こそ、よろしく♪」
(これなら大丈夫かな)
智の様子に安心したあんずは自分の教室に行った。
暫くして智はクラスメートと打ち解けた。
智は活動について積極的に質問をした。
「皆凄いね!」
目を輝かせて言うと何人かは頬を染め、目を反らした。
「?」
智が首を傾げるとひなたがニヤリとする。
「智が可愛いから照れてるんだよ」
「あのさ、気になってたんだけど、何で男子の制服を着てるの?」
友也が聞く。
「特に理由はないよ。……でも君、女子の制服似合いそうだね」
「え?」
智はニコニコしてる。
友也の反応を面白がっているようだ。
ひなたもニヤニヤしながら友也を見た。
「……女子の制服も有りかぁ」
「!?」
智とひなたはクスクス笑った。
「冗談だよ」という言葉を、友也は信じることができなかった。