着信拒否
まるで
万華鏡の中にいるようでした
凡てが煌めき
凡てに魅せられ
時の流れを忘却する
光の中で真実は見えづらく
必死で空を掻いても
この手は
何も掴めていなかった
『気づいて』と謳う孤独は
乱反射し
また胸元へ還ってくる
レンズ越しに魅ていた景色
云えなかった サヨナラ
独占欲に塗れた心で
これ以上笑えないから
その声には抗えないから
貴方からの連絡を
拒むことしかできなかったの
こんなズルい やり方の
私をずっと許さないでいて
記憶という貴方の中に
留まれるものなら。
(色声漏らす橙の下
昇りつめる瞬間
私は 生きていた
束の間でも
摩耶化しでも
貴方と眠れるなら
私は未来を望んだわ)
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