アナタを求める
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俺の提案を馬鹿にするように鼻で笑った後、彼女は口を開く。
「あのさ、意味が分からないんだけど。なんでそんな話になるの?」
「あなたをカイジの元に帰したくない。俺の手元に置いておきたい。それだけだ」
初めてだったんだ、見た瞬間全身の血流が反応した。
これが一目惚れなのだと、この歳で知ることが出来たのだ。
「もしかして、私に惚れたってこと?」
「……そう言ったらどうする?」
俺は彼女に近づき、右手で顔を持ち上げる。
しかし紗桜は全く動揺することなく、冷めた視線をこちらに送り続けた。
目を細め、俺は唇を近づけていく。
そしてもう少しで触れる寸前で、彼女の口元が動いた。
「一条店長、私は頭のいい男が好きなの」
「この歳で帝愛の幹部候補の俺は、それなりに賢い男だと思うけど?」
「……私はそうは思わない。あんたは賢いんじゃなくて、人を踏み台にしても平気な冷血人間なだけ」
「……なんだと?」
彼女の言葉に、眉尻がピクピクと動いてしまう。
心の弱い部分を突かれて動揺しているのか。