チェンジ!
何も告げず、外へ飛び出してきてしまったルーティは、息を弾ませ庭に停められていたウルフェンの元へ向かった。
早朝での任務の魔物狩りでは判断を誤り、放った雷を跳ね返され、結果、ウルフェンのウィングを傷付けてしまったのだ。
その傷は今もしっかり残っている。
昼過ぎの任務に向かう際はファルコのアーウィンのウィングにでも乗っていたのだろう……ルーティはその傷に触れながら、
「悪いこと、しちゃったなぁ……」
ぽつりと呟いて。
ウルフだけのせいじゃない。明らかに自分が原因なのに、逆ギレしてしまった。
下手だとか、弱いだとか……そう咎められるのが怖かったのだ。そんなことに恐怖心を持つなんて、自分もまだまだだと思う。
ルーティは手に握られたとある物を見つめた。――糊と折り紙である。