誰の弟?
「黙れつるぺったん」
「なぁにをぉお!?」
少年があっさり言い返すと、ピチカは頬に青筋を浮かべて少年にずかずかと歩み寄り、両頬をむにぃっと抓って。
「ぼ、ぼーろふはんはいっ」
「一度その生意気な口縫ってやろうかああ!」
どうやらこの二人、知り合いではあるが相性は最悪らしい。「まあまあ」とルイージはピチカを宥め、引き離す。
「うー」
「じゃあ、やっぱしルーティの弟なのか?」
不服そうに唸り、少年を睨み付けるピチカにマリオが訊ねると、ピチカは直ぐ様、
「そんなわけないでしょ!」
きっぱりと否定。
「こいつがおにぃの弟だとしたら、もうちょっと可愛くて穏和に育ってるよ!」
「まあ確かに」
マリオはうんうんと頷き、納得。
「……じゃあ誰の弟なんだ?」
「それは――」
ピチカが答えようとした、その時。