ルーティ危機一髪!?
場面は変わって、エックス邸。
「っだー! また負けたんだけどぉ!」
今しがた対戦を終えてバトルルームに戻ってきたカービィは悔しげに敗北を嘆いた。
「運が良かっただけだよ」
「アイテム無しの戦場固定なのに!?」
室内に残って観戦していたフォックスは感心したように腕を組みながら対戦結果を映し出しているモニターの画面を見上げる。
言葉の通りここまでの戦績としてはルーティが連勝していて対するカービィは半ばムキになっているというのもあるが全く歯が立たない。まあ確かにカービィが得意としているのは主に剣を使う相手で且つコピー前提だからそういう意味ならルーティは相性が良いとも言えない相手ではあるが。
「こんな所に居たのか」
噂をすれば──そんな発言と共にバトルルームに入ってきたのはメタナイト率いる剣士達である。
「ねー今日のルーティ全然勝てないんだけど」
「それは貴様の鍛錬が足りないからだ」
「関係ある?」
「実力を買い被るのは怠慢というものだろう」
手厳しい回答にカービィは不服そうな顔。
「おっじゃあチーム戦しようぜ」
「駄目だよ。午後から任務があるのに」
乗り気なロイをマルスが叱ると。
「……任務?」
「暫く屋敷を空けることになる」
アイクは依頼届と思しき用紙を差し出す。
「采配は?」
「現地に着いてから考える予定だ」
「アドバイスしてもいいかな」
ふと、フォックスは視線を感じて。
「ここなんだけど……」
怪訝そうにしながらもバトルルームの入り口から覗く影の元へ歩み寄った。……