ルーティ危機一髪!?



……?……!……ッ!?

「おやおや」
「はぇー」

ダークファルコとダークフォックスは口々に。

「へぐっ」

情けない声を漏らすパックマンと。

「る、ルフレ」

妹の目を塞ぐ兄と。

「ちょぉぉぉ……!?」


音声のみでお楽しみください。


「ロックマンンンンン!?」

ルーティが真っ赤になりながら詰め寄ったそのタイミングでロックマンは掴んでいたパックマンの胸ぐらをぱっと手放して振り向いた。

「なななっなななな何をして」
「言って分からないならと言っただろう」
「だからってぇ!?」

両肩を掴んで訴えかけながら揺さぶるルーティとされるがままのロックマンに一部始終を見ていたスピカは口の端をひくひくさせながら。

「い、一応聞くけど、お前ら……入れ替わってるんだよな……?」
「当たり前でしょっ!」

ルーティはぴしゃりと。

「じゃなきゃ僕がパックマンにあんな、」


あんな──


「だ……大丈夫かい? パックマン」

恐る恐るマークが訊ねてみるとその本人はどうやら腰が砕けて立てないのか頬を紅潮させて地面にへたり込んでしまいながら。

「ぱ……パックマン知ってるぅ……あ、あれ……ガチで隊長じゃん……あ、あぇえ……」

目をぐるぐる。

「警戒してくれるのは大いに結構だが真実か否か見極めるだけの観察眼も得ることだ」

なんてそれらしく言ってくれたものの当然それで丸く収まるはずもない。

「元に戻るまで大乱闘をして! 今すぐにっ!」


こうして。

ルーティの散々な一日は幕を閉じたのだが。


「感触とか味とか覚えてないよな……」
「僕じゃないのに覚えてるわけないでしょ!」
「ほ、ん、と、う、に……?」

暫くの間パックマンと顔を突き合わせる都度変な疑いをかけられたのは言うまでもなく。

「安くないのに……」
「高かったことがあるのか」
「ウルフってばまたそんなこと──ああもう! 一度しっかり大乱闘システムのメンテナンスしてくれないかなあ! 誰かさぁんっ……!」



end.
 
 
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