ルーティ危機一髪!?
バチバチッと音を立てて跳ねる青い閃光に。
ミカゲは小さく目を開く。
「──全く」
その人は放出した電気を束ねてバールのようなものを模したそれで水苦無による攻撃を真正面から受け止めながら静かに冷たい視線を上げる。
「正義の領地で騒ぎを起こすなどとは何事だ」
ロックマン──!?
や、見た目は
「……?」
ミカゲは即座に後方へ飛び退くと訝しげに眉を寄せて見つめた。纏う空気も口調も何も普段のルーティと異なるのだから当然だろう。
「やれやれ」
対するロックマンは呆れたように小さく息を吐きながら前髪を掻き上げると。
「……言って分からないなら確かめるか?」
怖すぎる。
「隊長……?」
「んなわけねーだろっ馬鹿!」
見紛うはずもないそのオーラにざわつく正義部隊の面々に狼狽えるなとばかりにぴしゃりと言ってのけたのはパックマンである。
「そもそも! そっちについてる時点で信用しろって方がおかしいだろ!」
確かに。本来のロックマンなら敵対している組織に背中を向けるなんてことはしないはず。それは状況が状況だからと口を挟みたいところだが何を言ったところで無駄だろう。
「……成る程」
ロックマンは思ったよりすんなりと認めた。
「えっ」
かと思えばゆっくりと足を踏み出して歩みを進めていくのだからそれを見ていたルーティもそんな声が出る。身構えたミカゲを横切りダークフォックスとダークファルコの間をするりと抜けて歩くロックマンが目指す先はパックマン。
「な」
パックマンの両脇に立っていたマークとルフレも思わず数歩下がってその様子を見つめる中で遂に両者の距離は目と鼻の先にまで縮まる。
「……何だよ」
たじろぐパックマンに。
「、は」