ルーティ危機一髪!?
声を上げたダークウルフがスピカとルーティの前に飛び込みながら赤い障壁基リフレクターを展開させると既の所で死角から放たれた炎の柱を防いで空高く跳ね返した。炎が途切れた傍から今度は青い稲妻がジグザグと予測不能な動きをしながら襲いかかってくれば今度はダークファルコが太腿に取り付けた小型の機械を手に取り足下に放ると蹴り出して、その先で青い障壁基リフレクターを展開することで再び跳ね返す。
「来やがったか」
困惑するルーティの傍らでスピカは舌打ち。
「フォックス!」
スピカが腕を薙ぎ払うとダークフォックスはすかさず前に飛び出して稲妻が途切れると同時に攻撃を仕掛けてきたその人の蹴りを両腕を交差させて受け止めながら。
「ふはっ……お前ほんとに女?」
なんて口角を吊り上げれば。
「──笑止ッ!」
お馴染みの台詞。
「正義に男も女も関係など無いのだわッ!」
「……ルルト!」
ルーティが呼ぶとルルトは眉を顰めて。
「穢らわしいッ」
頬に青い閃光を跳ねる。
「馴れ馴れしく名前を呼ばないでちょうだいッ!」
──爆発音。
「大丈夫ですか?」
その他にも攻撃が飛んできたことが原因なのだろう比較的大きな爆発が引き起こされてしまった。とはいえ幾つかの火傷程度で済んだらしいダークフォックスは案じながらも視線は相手方から外さないダークファルコの横に並んで。
「やべえってめっちゃ怒ってるじゃん」
「歓迎されてるんですよ」
なんて話していれば。
「──勘違いも甚だしい」
影。
「地獄に堕ちろ──下劣な悪党共」