ひたむきな愛に祝福あれ!
約一名の特徴的な一人称のお陰でその正体がすぐに割れた。どういう訳なのか第四正義部隊フォーエス部隊のメンバーが聖樹フィエスタを目指して向かってきているのである。
「あれレッドじゃない?」
パックマンが言うとジョーカーは顔を上げた。
「あだっ、すみません!」
「大丈夫かい? シュルク」
マークは気遣いながら足を進める。
「こんだけ集まってどうにもならないならパックマン達が行っても一緒に決まってんのに……」
「ここらで有名な資産家のご子息からの依頼だ。この報酬は高く付くことだろうな」
「お前ら遅れを取るなよ」
ロックマンが言えばこれである。
その一方でミカゲは知り合いと思しきゲッコウガに慌てた様子で二言三言交わすと白い煙を巻いてその場から居なくなってしまった。まあこの姿を見られたくないと話していたのだから当たり前といえば当たり前か──ルーティ達が彼らと合流を果たしたのはその直後である。
「、ルーティか?」
「あはは。よく分かったね」
「だってアホ毛付いてるじゃん」
「判断するのそこなんだ」
ジョーカーは辺りを見回した後。
「ええと、……君たちは」
「誰でしょーか!」
「ローナとシフォンとネロだね」
「わはー! あったりー!」
傍観するゲッコウガに気付いて歩み寄る。
「ミカゲも居るじゃん」
「急に居なくなったかと思えば」
気付いたパックマンとロックマンが口々に。
「へぇーマジで蛙だったんだ」
「意外と大きいんだな」