ひたむきな愛に祝福あれ!



……そんなこんなで。

突然の大喜利大会開幕です。

「はいはーい!」

人混みならぬポケモン混みを抜け出たローナが我先にと前足を大きく挙げながら。

「ローナちゃんは今朝、早起きをしました!」
「……言うほど早かったか?」
「二十分くらい?」
「変わらないじゃないの」

シフォンは呆れたように溜め息を吐く。

「俺は最近水が平気になってきた気がするな」

ネロが言うと。

「えい」

いつの間にかその後ろに回り込んでいたローナが指先から水を一粒。ネロの尻尾の炎にぽつりと。


「うぎゃああああッ!?」


知ってた。

「拙者は無料ガチャでSSR武器を……!」
「あれっミカゲじゃないか」

瞬時に水苦無を生成したミカゲが目の色を変えて構えながら振り返るとそこにはゲッコウガが立っていた。レッドとルーティは顔を見合わせる。

「オレだよ」
「、脅かさないでほしいで御座る」

そうして息をつきながら水苦無を消失させて警戒を解いた辺りどうやらミカゲの知り合いだったらしい。当たり前だが同じゲッコウガとだけあって一目に区別が付かない。

自分がピカチュウの群れの中に飛び込んだとしてウルフは自分を見つけ出してくれるだろうか、なんてぼんやりと考えていれば大喜利大会とはまた別の騒ぐ声が遠くから聞こえて。

「すまない。通してくれ」
「いやマジでポケモン多すぎるんだけど」

聞き覚えのある声のような。

「なんでパックマン達がこんな……」


え?
 
 
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