不屈の心は伊達じゃない!



ルフレとマークが口を揃えて赤い魔方陣をロックマンの前に展開させて炎の柱をそれぞれ放ったが幸か不幸かリオンには当たらなかった。空振りとなった攻撃が着弾するよりも先たまたま居合わせたゲムヲが黒いバケツを使って攻撃の全てを吸収してくれたので大事には至らず振り出しに。

「ちなみに私は色素が薄いです」
「聞いてないよ!」
「というか兄さんだけ調べればいいじゃない!」
「僕を犠牲に差し出すつもりか!」
「か、可愛い妹を庇おうとは思わないの!?」

ロックマンは溜め息。

「やめなさい」

ルフレとマークは慌てて口を閉じる。

「た、隊長?」

かと思えばロックマンが一歩前に出るのだから驚いた。その人と距離が縮まればどんな危険が及ぶものか知れないと皆分かっているのに。

「隊長ッ!」

ロックマンはリオンの前で立ち止まる。


「おすわり」


……え?


「わんっ!」


……ええ?


「おて」
「わんっ」
「おかわり」
「わんっ」
「ふせ」
「わんっ!」


えええぇえ……?


「いい子だ」

ロックマンはにっこりと笑って。

「ハウス」

それを聞くや否や。

リオンはクラウチングスタートの要領で構えた後床を蹴り出してユウの元へ。

「マイハウスッッ!」
「死ね」

華麗な足蹴による制裁が下されてリオンは甘く声を上げて勢いよく体を回転させながら数メートル先の床に不時着。……それにしても。

「、隊長」

ルフレとマークは口々に。

「平気なのかい……?」
 
 
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