不屈の心は伊達じゃない!
……被害者が順調に増えている。
「止めないんですか?」
「気にしたら駄目だよ」
訊ねるカムイに対してマルスはにっこり。
「目を合わせるのも駄目だからね」
「メデューサみたいですね」
「そっちの方がまだ話が通じると思うよ」
ピットは苦笑い。
その一方でリオンはというと──ルルトによって組み敷かれていた。身を寄せ合うルフレとルキナに躙り寄っていたところ制裁を下された様子だが技を掛けられているのに対しリオンは。
「ぁ……あ……ッ、イイところに入って……っ」
これである。
「気持ちの悪い声を出さないで!」
「逆効果な気がするわ」
ひとまず落ち着いたルフレは冷静にツッコミ。
「この私に技を使わせた罪は重いわよッ!」
「一生をかけて償います犬にしてください」
「死刑だわッ!」
ルルトが更に力を加えれば。
「はぁああんっ! そこッ凄いいぃい……」
これである(二回目)。
「、ルルト」
ルフレは咳払い。
「余計状況が悪化しているのだけど」
「擁護できかねます……」
二人に口々言われたのではやむを得ずといったところでルルトは溜め息を吐き出しながらようやくリオンを解放した。リオンはゆっくり立ち上がりながら肩を回し腕を伸ばして。
「……Eだな」
えっ。
「な……何の話をして……」
リオンは関節を戻して振り向きざま。
勢いよく指を差しながら。
「トップ九十二! アンダー六十九!」
「このド変態ッ!」
そんなことまで分かるのか……
「意外と」
「シュルク?」
丸聞こえである。……うん。
「二次元ボディで御座るな……」
「今なら仲間に入れそうだよミカゲ」
「すみません何でもないです」