不屈の心は伊達じゃない!



「皆に意地悪をするのは良くないよ!」
「正義部隊に所属した世界線のルーティ殿!」
「ソラだよ」

何を言っているんだこの人は。

「噂には聞いていたけど」

そういえば彼は今現在所属している隊員の内一番最後にフォーエス部隊に入隊したという話である。それだけに交流が最も少ないがそれでも噂に聞くぐらい有名なリオンって一体。

「TPOを考えた方がいいよ」
「空気を読めということだな」
「うん──」

するとリオン、滑り込むように跪きながらソラの手を取ると熱烈な視線を浴びせながら。

「貴方の鍵で私の扉をこじ開けてください」
「……へっ?」


暫くお待ちください。


「どういう意味だったんだ?」
「気にしなくていい」
「鍵ってキーブレードのことだよな」
「気にしなくていい」

言葉の意図を汲み取れずに疑問符を浮かべるソラの前には庇うようにクラウドが。そしてどくどくと血を流しながら横たわるリオンの傍らには真新しいばかりの鮮血の付着した刀身を白い布で拭いながら冷ややかに見下すセフィロスの姿が。

「やってんねぇ」
「あれ消されても文句言えないだろ」

傍観者のカービィとロイは苦笑い。
 
 
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