不屈の心は伊達じゃない!



それを聞くや否や。

「野良なら未だしも飼い犬だぞ」

ロックマンは小さく溜め息。

「蹂躙されるような相手でもないだろうに」


絶対にそういう問題じゃない。


「ルーティ」

呼ばれるや否や本人は肩を跳ねた。先程から阿鼻叫喚の光景を椅子に座って眺めるばかりで止められなくてすみませんとは思いつつもお陰様でもう既に復活して飼い主兼ユウの前にお座りをして尻尾を振り回している彼の標的にならずに済んだ。

「無事だったかい?」
「う、うん」

数名ほど息を切らしているのを横目に、

「僕の心配より……隊員の人たちの方が」
「はは。おかしなことを言う」

ロックマンは満面の笑み。

「国の番犬たる正義部隊の一員ともあろう皆が、この程度のこと挫けるはずもないだろう?」


うっわぁ。


「な?」

誰に投げかけたものか知らないがNOとは言わせぬ笑顔で問う彼に誰も彼も反論できるはずもないばかりか首を縦に振る他なく。

「うちの変態より手強いな」
「あれがいると大人しいわけだよ」

ロイとカービィが口々に。

「わんっ!」


ヒエラルキー確立。


「てかその目であいつの弱点探ればいいじゃん」
「……いや」

ロイが言えばリオンは尻尾を振るのを止めて。

「心の声で叱咤されたことがあってな……」
「カウンター怖すぎだろ」
「興奮を煽るような内容ならよかったのだが」

……何を言われたのかは本人のみぞ知る。



end.
 
 
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