仲良くなぁれ!



「お、……俺たち、……友達、だよな」

誤魔化しきれない震え声。

「めちゃくちゃに仲良しだもんな……?」

無理してる。

「そ……そう……だな……」

ロックマンも即興で笑顔を作るがぎこちない。

「ほ、ほら、二人もそう言ってるから!」

ジラーチの放つ光が幾分か落ち着くとその隙を突いてダークシャドウとフォーエス部隊は一斉に飛び退いて警戒の体勢。そりゃまああんな仲良くさせる為にラッキースケベかのような目に遭ったのでは至極当然の反応というか。

「ジラ……」

ジラーチが不安そうにじっと様子を見守る中スピカとロックマンも解放が許されるとすかさず距離を大きく取った。互いに互いを今すぐここで焼き払いたい感情を抑えながら構えたが。

それがいけなかったわけで。

「ジラァーッ!」

ジラーチが鳴き声を上げると同時に眩い光を放つとスピカとロックマンは問答無用で見えない力に引き寄せられた。最も、ロックマンは踏み堪えていた方だが抵抗虚しくスピカと正面衝突。

「あっだぁ!」
「うぐ、」

これがまたくっ付いたまま離れない。

「り、リーダー!」

ダークウルフが声を上げる。

「今回は目を瞑ります……なのでここはどうか仲良くするふりをしてアレを鎮めてください!」
「隊長! パックマン知ってるよ、これこのまま意地張ってても埒が明かないんだって!」

部下から言われたのでは。

ようやく観念したのかスピカもロックマンも瞼を瞑って深く長く息を吐き出した。そっと開いて視線を交えると互いに小さく頷いて指を絡めて手を繋ぎジラーチを見上げる。

「ほ、ほら! 仲良くないと出来ねーぞ!」
「ははは。我々はとても仲良しだとも」

ジラーチはじっと見つめている。……そして。
 
 
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