仲良くなぁれ!
振り向き様。腕を掴もうとしたが流石のロックマン、気付いて触れられないよう腕を引く。
それが仇となってしまう。
「なっ」
スピカが空を掴んだところで追い討ちをかけるように足下にはバナナの皮。うっかり踏んだが最後ずるりと滑って飛び込んだ先。
「リーダー!」
派手な転倒音。
「あーらら」
「大丈夫ですかぁ?」
食事をしていたカービィとヨッシーは口々に。
「い、……つつ……」
何でこんなところにバナナの皮なんか。
ルーの奴。ゴリラとか猿とか雇うなら躾しとけって……それにしても床に飛び込んだ割に痛くないような……というか、……人肌……?
「……へ?」
顔を上げれば絶句不可避。
なんと。スピカは転倒したというだけではなく
ロックマンを押し倒していたのだ。それも──何がどうしてそうなったのか転んだ拍子に手を掛けたのが原因なのかロックマンの襟を掴み肩から二の腕に掛けて引いて彼の肌を晒した上肩口に顔をうずめるという謎のおまけ付きで。
「わぎゃーッ!?」
叫んだのはパックマンである。
「ロック!」
慌てて駆け寄ろうとしたマークだったが。
バナナの皮を踏んでしまい。
「うわぁっ!?」
咄嗟に掴んだ何かを巻き込んで尻餅。
「なんや賑やかやなあ」
「そーだなー」
ドンキーとディディーはバナナを食べながら。
「マーク!」
真っ先に駆け寄ったシュルクは目を開く。
「は、……はぇ……?」
そこには。
マークが反射的に衣服を掴んでしまったばかりに転倒に巻き込んだ結果、床に尻餅を付いたマークの腰を何故か跨って向かい合うような形となってしまったダークウルフの姿が──