ルフレちゃんは分かりたい



い……

「今それを言うの!?」
「言うんですか!?」
「うおっびっくりした」
「なんで今まで突っ込まなかったんですかね」

反射的に揃って声を上げるカムイとカンナに驚くロイと冷静な面持ちのリンク。

「兄さん。何処まで撤回してくれる?」
「俺が本気で言っているとでも?」

愛し子だの知恵だの。

「ま。いいだろう」
「いいんだ……」
「面白いから答えてあげる」

ロイも構えを解いてしまいながら。

「答えるんだ……」
「突っ込んだら負けですよ」
「どいつもこいつもなんで賢くない方にレベルを合わせてくるんだよ」
「そういうものですから」

順応力。そしてお待ち兼ねの答え合わせ。

「受けは兄さん」
「受けはこいつ」

同時に互いを指差すマジックと。

「……はっ!?」
「お前……」

同時に振り向くお約束。

「いやいやいや冗談でしょ」
「お前こそ何を言っているんだ」
「どう考えたって兄さんが受けだろ!」
「お前の計り知れない愛を受け止めているだけの慈愛行為を一括りに呼ばないでくれるか」

同レベルというか。

「そういう問題じゃなくて顔とか態度とか!」
「双子だろう。だがそれ以前にお前は弟だぞ」
「兄側が攻めとかいつの話だよ!」
「いつも何も何の話をしているんだ」

ぎゃいぎゃい。

「水を差すようで申し訳ないけれど言葉の通りであれば受ける側が受けという認識でいいのよね」
「当たり前だろ!」
「であれば普段から防御を主体とした戦い方であるマスターハンドの方がこの場合受けという話になってくるのではないかしら」
「ほらぁ!」

マスターは眉間に手を当てながら。

「……攻撃は最大の防御と言うだろう」
「つまり?」
「受けているようで攻めている」
「苦しいよ!」

……何をやっているんだか。
 
 
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