ルフレちゃんは分かりたい
とんでもないことになってしまった。
「いっ言わなくていいよ!」
ルーティは慌てて両手を突き出す。
「自信ないのかよルーティ」
「別に勝ち負けじゃないしよくない?」
「よくないっ!」
にやにやと笑うロイとカービィを相手にルーティが必死の抵抗を見せる中、対するルフレは至って真面目に指の背を顎に添えながら。
「……そうね」
冷静に分析した結果。
「受けにしか見えないわ」
きっぱりと。それがルーティにとっては黒背景に雷が落ちるような衝撃だった。
「ぼ、僕が小さいから!?」
「それもあるけれど」
ルフレはじいっと見つめる。
「あなたの性格は見ていて純粋無垢で素直で基本強く出られないように窺えるわ。攻め寄られたら弱いタイプの典型よね。能力は認めるけど戦闘外でその華奢な体つきと細い足腰では並大抵の大人なら容易く捕まえてしまうのではないかし」
「そこまでそこまで」
ルーティは部屋の角で膝を抱えてしまっている。
「どうせ……どうせ受けですよ……」
「当たってるの?」
「気にするのそこかよ」
これはなかなかの観察眼をお持ちの様子。
「じゃあこいつは?」
ロイはカービィの背中をぽんと押して。
「受けかしら」
「割と即答じゃん」
カービィは何処かむすっとしている。
「まさか……僕が女顔だからとかこういう髪の色だからとかそういう理由じゃないよねえ」
「違うわよ」
思いの外はっきりと。