ルフレちゃんは分かりたい
粗方説明を終えたルフレは小さく息を吐く。
「……そういうことだから」
「ちょっとよく分からない」
困惑全開の様子で向き合うのはルーティ。
「説明はしたわ」
ルフレは少し呆れたように。
「それに別に私一人じゃないわよ」
「お邪魔しています」
「寛容な人を連れてきてどうするの」
ひらひらと手を振るのはカムイとカンナ。
「なにが問題なのよ」
「大問題だよ!?」
ルーティは勢いよく立ち上がる。
「そんな……そんな……っ」
くっと瞼を瞑って。
「自分のお兄さんが受けなのか攻めなのか分からないからって僕たちを見て参考にしようなんて──!」
天才軍師のその妹の欠点。
ルフレは──兄に関して少しあほの子だった。
「何も問題ないわ」
ルフレは頬杖を付きながらさらりと。
「迷惑をかけるものでもないもの」
遅れて説明するが、ここはエックス邸の食堂──冒頭のやり取りはつい先日の話である。
「めちゃくちゃ面白そうなことしてんじゃん」
「僕たち全然迷惑じゃありませーん」
出た。
「というわけで手始めにぃー」
カービィはルーティの後ろに回り込んで肩に手を置き座らせながらにっこりと。
「うちのリーダーは受け攻めどっちでしょーか」