ルフレちゃんは分かりたい
しんと静まり返る。直後湯気の噴き上がる音。
「な、な、何を言って……」
「だから聞かなかったのよ!」
たじろぐマークにルフレは詰め寄る。
「兄さんが異性ではなく同性と、それも同じ部隊の隊員と交際を始めたことには確かに驚いたわ。けれど私だって唯一無二の兄妹としてサポートが出来たらと思って──勉強だってしたのよ!」
へ?
「そうしたら今度、受けか攻めかで必要になってくるものがまるで変わってくるじゃない!」
「ま、待ってよルフレ! 何を調べたんだ!」
「言っていいなら大声で言うわよ!」
「わーっ! わーっ!」
賑やか。
「そんなことは考えなくていいんだよ!」
「じゃあせめてどっちなのか教えなさいよ!」
「か、関係」
「あるったらあるの!」
視線が集中する。逃げるように後退りすれば同じだけ詰め寄るルフレに痺れを切らして。
「ぼ……僕は……僕は……っ」
──爆発する。
「僕はどっちでもいいよ!」
沈黙。
「ど、……どっちでも、……えっ?」
シュルクは疑問符と感嘆符を散らす。
「これは」
「なかなか」
「つまり」
カムイとカンナとロイに続いてリンクが一言。
「……堂々のリバ宣言ですね」