合宿の時間!



昼食を終えれば当然、稽古が待っている。

「はぁっ!」

力強く踏み込んで振るった剣は受け止めたところで重みがある。じんと痺れる感覚にカムイは眉を寄せたが直ぐ様受け流して剣を腰に構えて突き出した。見えていないはずもない、ロイは背を逸らして躱しながら体を一回転させて剣を薙ぐ。カムイは頭を逸らして躱したが髪の毛がはらりと落ちて冷や汗が垂れた。普段の彼の立ち振る舞いから想像も付かない無駄のない洗練された動き──

「流石ですね」
「……昔からだよ」

声掛けるリンクにマルスが応える。

「命をなげうつ覚悟で詰めてくるから」


剣戟。息づく音。

無邪気にはしゃぐ声が遠ざかる。


掻き消される。


「ベレト殿」

メタナイトが声を掛ければ現実に引き戻された。気付けば音が止んでいる。

「顔色が芳しくないようだが」

よく見ている。ベレトは小さく息をついて。

「……問題はない」

碧の目を擡げて口を開く。

「続けよう。次の組み合わせは──」
 
 
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