合宿の時間!



長い稽古を終えて昼休憩。……ようやくである。

「お前、何にした?」

食事処でメニューを見上げているリンクの姿を見つけて声を掛けたのはロイだった。

「悩んでるんですよね」
「どれ?」
「カキフライ定食が美味しそうで」
「あー旬だもんな」

あれだけ体を動かせば腹も減る。ふと見回せば食事より戦術だの何だのと頭を働かせそうなフォーエス部隊の面々も流石に食事を摂っていた。

「マーク」
「ん?」
「食事の時くらい参考書は仕舞いなさい」

一部行儀が悪いが。勉強熱心とも言うべきか。

「ロイは?」
「カツ煮か素麺で迷ってるんだよな」
「タイプ全く違いません?」

ガッツリ系と軽食系。

「彼に分けてもらったら?」

注文口から最も無難且つ定番であろう焼鮭定食を受け取りながらマルスが視線を寄越した先。

「……ああ」

テーブルに複数注文したであろう食事を並べて見事な食いっぷりのアイクの姿。今回合宿代も含め持ってくれるとのことで遠慮なく戴いてる様子だが後に夕飯や朝食だって控えているだろうに一体いくらになる事やら。

「やらんぞ」

視線に気付くや否やこれである。

「お前も迷うくらいなら複数頼んだらどうだ」
「そんな入らねーよ」
「余ったら俺が食べてやる」

頼もしい。

「メタナイト。支払いは大丈夫なんですか?」
「折半するという話になっているからな」

……ひっくり返らないといいのだが。
 
 
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