合宿の時間!
さあ始まりました突然の枕投げ大会。
「ぬぅんッ!」
「久々に聞きましたねその掛け声」
アイクが豪速球とばかりの勢いで枕を投げると標的にされたクロムはすかさず布団を翻すようにして盾に使った。確かに枕の速度は衰えたがそれでも受け止めたクロムは思わず眉を顰めて。
「物凄い力だな……」
「流石は
「ルビの振り方間違ってないかい?」
至って真面目な顔で発言するカムイにマークは呆れたように汗をたらり。
「うわあっ!」
マークは咄嗟に飛んできた枕を躱した。
「僕ばかり狙っていませんか!」
「だってカウンター持ってないじゃん」
ぐぬぬ。
「僕にも考えがありますよ」
そう言ったが直後マークを中心に渦巻くように風が吹き始める。室内であるという点を考慮した抑えめの風力ではあるがそれでも風魔法を味方に付けたともなれば辺りに散らばっていた枕はふわりと浮かび上がり思いのまま。
「いきますよ!」
マークはにやりと笑って勢いよく指をさす。
「エルウインド!」
風の勢いに乗せられて枕が放たれた。
「そこっ!」
「させるものか!」
「甘いっ!」
「はああっ!」
「──見切った!」
次々とカウンターを発動させて枕を打ち返す中。
「はぁぁぁぁ……」
カウンターを持たないリンクは何やら布団を手に姿勢を低くして構えて。
「エァアアァアアアッ!」
回転斬りの要領で振り回せば。
枕はあちらこちらに跳ね返されて。
「お前たち。明日も早いからそろそろ寝」
ちょうど扉が開いたかと思うと。
「ぶふっ」
「あ」
メタナイトの顔面にヒット。
「……混ざる?」
「全員さっさと寝ろッッ!」