これがホントのおもてなし!
エックス邸の中庭。
「すまないな。ルーティ」
メタナイトは仮面の奥で眉尻を下げながら。
「私が目を離していたばかりに」
……背後で死屍累々なのが気になる。
「いいじゃねーか」
「そぉそ。おもしろそーだし」
「この機会を見逃す手立てはないかと」
「戯けッ!」
怒りの一喝。
「なんで私たちまで追い出されるのよ」
不服そうに言うのはリムである。
「二番煎じってやつじゃないかぁ」
「なんつーこと言うんだ」
ここでの生活で見慣れてしまったばかりに興味が薄れている様子のローナにネロが突っ込む。
「詰めが甘いわね」
ピーチは溜め息を吐く。
「どうしてメイド指定にしなかったのよ」
「彼ら。うちの隊員以上にガタイいいわよ」
「それがいいんじゃない!」
「ピーチは守備範囲が広いですわね……」
ゼルダは苦笑い。
「や、やっぱりやめさせてくるよ」
ブーイングを背にルーティは扉へ近付く。
ちなみに遅れて説明するが準備をするからと言ってX部隊のメンバー全員が中庭での待機をお願いされていたのである。
「えーいいじゃん」
「よくないよ。仮にも後輩なんだから」
せっかく築き上げてきた信頼関係を何だと思っているんだ。……とまあ思いはしても言えないから改善されないんだろうけど。
コンコン。
「あ」
内側からノック音。準備が整いましたの合図。
「おっ結構早いじゃん」
「三十分くらいですかね」
「衣装はどうしたんだろう」
「入ってみようぜ!」
口々に。ルーティは溜め息を吐き出して。
……扉を開く。