報連相は大切に
何処の世界にまぐわう前に家族に報告する人がいるんだ! 居るかもしれないけど!
「何が問題なのよ! 兄妹じゃない!」
「兄妹でもそうじゃなくても大問題だよ!?」
マークは顔を真っ赤にしながら立ち上がる。
「俺が同じ立場でも相談くらいはするぞ」
「く……クロムまで……」
「恥ずかしいこともないだろう」
「は、恥ずかしいよ!」
うちの隊員の感性はどうなってるんだ!
「ルフレ。座りなさい」
ロックマンは小さく息を吐き出す。
そうしてルフレが不服そうに椅子に座り直せば痛く刺さる視線に座るに座れずマークは立ち尽くす形となってしまう。
「お前がこうも頑なだとは思わなかったが……」
ロックマンは溜め息。
「聞けばシュルクはすんなりと答えてくれたぞ。詳細に関しては省かせていただくが」
そんなに事細かに話したの! ?
「それは……気になりますね」
「わたしも今後の参考にしたいです!」
参考にするな!
駄目だ。どうしてこうなったのかもはや分からないがどんどん仲間たちの性癖が露呈されていっているような気さえする。
「マークさん!」
「……マーク」
言うは一瞬の恥。言わぬは一生の恥。
「わ……分かったよ」
マークは熱が一向に引かないのを感じながら拳を握って覚悟を決める。
「そうだよ。僕と……シュルクは」
ぎゅうっと瞼を瞑ってしまいながら。
「僕と、シュルクは──!」