報連相は大切に
定例会議。月一ではない。多い時は週に二、三回ペースで行われるものである。
初めこそ何の意味があるのかと不平を垂れる隊員も居たが今や文句なしで部隊隊員全員が出席しているこの会議は中央司令塔の三階にある一室を貸し切って行われる。各位請け負った任務の報告や進捗状況、はたまた依頼主や任務を熟す地域の気になる点など事細かに意見を出し合ってこれから先の活動に関与するものか否か突き詰めていく。
「資産家の動きを洗い出してくれ」
「分かった」
ロックマンは資料の紙を捲る。
「ハル。任務の進捗は」
「早くても四日くらいかな」
「任せよう」
「Dプランについて質問しても?」
「聞かせてくれ」
マークは小さく欠伸を洩らす。
「兄さん?」
「ああ……ごめん」
油断してしまった。
「最近、昼夜逆転していたから……」
「元の生活リズムに戻さないとね」
と。会議室の壁に掛けられた鳩時計が鳴る。
「ここまで。質問が無ければ解散する」
しんと静まり返る。
「では。各自仕事に戻ってくれ。……仕事のない者はゆっくりと体を休ませるように」
よく見ている。
「……それから」
ロックマンは机の上に両肘を立てて寄りかかり、両手を口元へ運びながら。
「シュルク。君は少し残ってくれ」
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