例のトラップダンジョンならどんな相手でも屈服させられる説
これぞご都合主義。
運良く二手に分かれてくれた。
「次は……俺ですね」
リンクはゆっくりと機械の前に移動してから搭載されている緑色のボタンに指を添える。
「今のところ連敗だけど大丈夫?」
「自信はありませんが」
いつものように。にっこりと。
「まあ……見てみたいので」
場面は移り変わる。
「……静かだな」
ぽつりとクラウドが呟いたがイレブンは黙っていた。単なる性分ではあるのだがこうも会話が続かないとそれとなく気まずいものさえある。
「部隊には慣れたか?」
「おかげさまで」
……。
「何か困っていることは」
「特には」
絶望的に会話が続かない。
「ならいい」
「……クラウドは」
弾かれたように振り返る。
「ノーマルなのか」
……!?
「そうではないのか」
「何でそんな質問が出てくるんだ」
「過去に女装して怪しい店で働いていたのでは」
語弊が過ぎる。
「……誰から聞いたんだ」
「セフィロスが」
絶対に殺す。