ダークフォースは眠らない



……そりゃあ。

「寝るだろ」

とか何とか言いながら。スピカは壁の後ろからひょっこり顔を覗かせて扉を見つめる。

「気になるんですね」
「気になっちゃった感じかぁ」

ダークファルコとダークフォックスは口々に。

「うるせーぞ!」

キーラはともかく。ダーズはというと常に目を見開いていて瞬きひとつしない。ドライアイにならないのかという余計な心配はさておきどうにも瞼を閉じてすやすやと無防備に眠っている姿が思い浮かばない。

「御光様も同室だったんだよなぁ」

ダークフォックスは苦そうな顔をした。光の化身であるキーラをダークシャドウである彼らが苦手とするのは必然である。

「写真を撮ってくるというのは如何でしょう」
「俺が行くのかよ」
「御光様の側にいると溶けそうなんスよね」
「溶けるわけないだろ」

スピカは渋々と扉の前へ。

「リーダー」
「まだ何かあるのかよ」
「上」
 
 
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