遊ばまほしきばかりなれど
創造神マスターハンド。この世界の生みの親であり支配者。生きとし生けるもの全てのものが恐れ慄く亜空軍を率いるその主将。
双子の弟である破壊神の僕の唯一無二の理解者且つ心の底から愛してくれていてふたりの望む世界を創造するべく働きかけてくれている。
この世の中の"天才"を示す言葉の全ては兄のためにあると言っても過言ではない。
双子の僕でさえ勝てないのに。
「創造神マスターハンド」
今日も今日とて飽き足らず。
「ゲームをしよう」
……こういうの、なんて言うんだっけ。
「はぁ」
第五研究室。ちょうど仕事を終えたマスターは呆れたように目を細めて返した。その視線の先にはにこにこと笑って返事を待つキーラの姿。
光の化身キーラ。確かに頭は回るみたいだけど兄さんとはベクトルが違う。詰まる所敵うわけないというのに連日連戦ご苦労なことだ。
「ゲームの内容は」
加えて仕事を終えたタイミングを狙うのだから断る理由もない。小さく息を吐いて訊ねる兄にそいつは弟を呼びつける。
「ダーズ」
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