ロックマンの何もしない一日
通話を終えたロックマンが隊員一人一人丁寧に対応したその後も電話対応が続いた。それらをようやく終えて落ち着く頃にはお昼時を過ぎていて。パックマンは厚みのある椅子の背凭れに背中を預けて息をつくロックマンに歩み寄る。
「ロックさぁ」
「……ん」
聞くまでもなさそうだ。
「こうしましょう!」
室内に留まっていたしずえは何やら考えていたが唐突に頭の上に電球を浮かべて提案。
「隊長さんは今日一日お休みするんです!」
……え?
「うん。名案だね」
「たまにはしっかり休んだ方がいい」
マークとクロムは口々に。
「ま……待て待て。今日だって午後から」
「僕たちが引き受けるよ」
慌てふためくロックマンをマークが自身の胸に手を置きながら答えた。
「以前と比べて隊員の数も増えたからね」
「手分けすれば直ぐに片付くだろう」
クロムは腕を組みながら頷く。
「だが──」
それでも尚引き下がろうとしないロックマンを見てパックマンがぱんと手を打つ。
「はい。そこまで」
ロックマンは狼狽えた様子で視線を向ける。
「幸いにも"パックマン含めて"ここの隊員は優秀ですので」
ふふんと腰に手を当てながら言うと次に人差し指を立てて至近距離。
「隊長は今日一日──サボってヨシ!」