犬猿の仲なれば



……静かになった?

「りぃぃだぁぁあああ!」
「静かにしなさいよ聞こえないじゃない!」
「聞こえてたまるか!」

偽物集団のダークシャドウとやらはコピーした本体とは真逆の性格であるらしく故に慕うリーダーのピンチにこいつときたら喧しい。パックマンは小さく息を吐き出してダークウルフを扉から引っ剥がすと聞き耳を立てる。

「パックマン知ってるよ。これあれじゃん声を抑えて」
「リーダーがそんなことするわけないだろ!」
「なになに寝取られってやつ?」
「盗られてねえ!」

ひょいと顔を覗かせて口を挟むダークフォックスに目に涙を浮かべながら振り返り声を荒げるダークウルフ。ピンチなのはお前のとこの隊長だけじゃないんだぞとパックマンはひと睨み。

「チッ」

扉周辺の壁をデンショッカーを使い殴っていたブラピも思わず舌打ち。何か案はないものかとぶつぶつ呟きながら考えるルフレの後方で心なしか何処か青ざめて冷や汗を浮かべる男が居た。

「どうした」

ダークマリオは怪訝そうに。

「元々悪かった顔色が更に悪くなっている」
「ひと言余計なんだよ!」

ダークルイージは半ギレで返して。

「ま、まあ……天才が故の過ちというやつだ」
「本当の天才は過ちを犯さない」
「うるせーぞ!」


まさか。

自分がリーダーを誘導してハメる為に仕掛けた罠がこんな形で大惨事を引き起こすとは。


「ルイージ」
「なんだよ疑ってんのか!」
「動きがあったらしい」

ダークマリオは扉を指差す。
 
 
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