今宵、最高のひと時を
第四正義部隊『フォーエス部隊』。
二ヶ月前に結成されたばかりの正義部隊だが既に数々の功績を残しており多方面から過大評価されている優秀な部隊である。その実力も平均年齢が低いにも関わらず侮れないものであり、隊長を筆頭に個人個人のスペックの高さはあの特殊防衛部隊『X部隊』を唸らせるほど。
今や天空大都市レイアーゼの誇る正義部隊の中で最も期待されている新星。しかしその部隊を纏め上げる隊長ロックマンはこの日何故か男性陣のみを集めて緊急会議を開いていた──
「以上が今回収集した資料だ」
中央司令塔内部にあるとある会議室。
「成る程」
男性ばかりであるにも関わらずむさ苦しいといった単語が似合わないのは無論平均年齢とその眉目秀麗と称えざるを得ない顔面偏差値の高さによるものだろう。スクリーンに映し出された映像が停止するとマークは感心して。
「……盲点だったな」
「興味がないと言ってしまえば嘘になる」
クロムとクラウドは口々に。
「くだらねぇな」
「いンや。面白そうじゃねぇか!」
欠伸をするリドリーに乗り気のラッシュ。
「ほ、本気で御座るか……?」
「愚問だな。冗談でデータ収集などしないさ」
恐る恐る聞くミカゲにロックマンは笑顔。
「パックマンは別にやってもいいけど」
「ええっ」
「問題ない」
「ええええっ!」
両隣のパックマンとジョーカーが口々に言うのではミカゲは口角をヒクヒクさせながら。
「拙者は……拙者は……」
空を劈く叫び声。
「絶対に嫌で御座るぅぅうッ!」
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