お姉ちゃんに任せなさい!
おずおずと顔を覗かせる。差し出された手を見つめて。
やがて。遠慮がちに。
「兄弟みたいですねぇ」
手を繋いで後ろを歩くリュカとリオンを振り返ってリンクが小さく笑う。
「? それゆうたらあんたの方が髪の色とか兄弟っぽいんちゃう?」
「はぁーあ。分かってないですねぇ」
「だからゴリラなんでしゅよ」
「ゴリラ関係ないやろ」
仲が良いのはこの頃からなんだな。暫くリムとドンキーが言葉を投げ合ったのち並んで歩くリンクとユウの周りをぐるぐると時折フェイントをかけながら追いかけっこを始めるのだから子供という字をありのまま表したかのような光景にこぼれる笑みは微笑ましいのか苦いのか。
「……にしても」
トゥーンは小さく息を吐いて。
「一体何処にいるんだろうなぁ」
「あれから二十分くらい経ってるし」
続け様にディディー。
「確かにこの森にいるはずなんだけど」
「いるはずってかこれだけの時間使っといていてもらわなきゃ困るよ」
首を捻るピチカにネスが溜め息を吐く。
「だよなぁ……」