お姉ちゃんに任せなさい!
少年少女が本当に彼らであるかどうかは確かに証拠も無いが長く時間を過ごしてきたのだから何となく分かる。それより何より彼らにしてみれば未来の姿となるであろうリム達に特徴が似ているのだ。
「子供に子供って言われても全く説得力っていうものがないでしゅねぇ」
……。
「全然似てないぃぃ……」
それはさておき。
原因として考えられるのは間違いなく不自然な形で発生した先程の霧である。
それが分かったところでどうすれば元に戻るのかは分からない。或いは時間経過と共に自然と戻るのかもしれない。
或いは。
今回の事件を引き起こした霧を意図的に発生させた元凶を仕留めるか。
「どうして森の中に?」
「ええっと」
兎にも角にも同行することになった。
彼らは子供の姿になったと同時に記憶も何も当時のものに塗り替えられてしまったが故知らないだろうが、元々は一緒に行動していたのだ。
いつ戻るかも分からないのに霧の発生源も突き止めていない。それなら尚のこと行動を共にした方がいいという話で。
「……最近賢い魔物がこの森を通ろうとする人に悪さをするんだ」
「おやおや。まるで子供に説明するかのような口振りですね」
リンクはくすっと笑って。
「多少難しい言葉でも理解できますよ。でないと保護者は勤まりませんから」