あだ名で呼ぼう!
しんと静まり返った食堂の中。
「……ロックマン」
ルーティは静かに口を開く。
「あだ名じゃなきゃ駄目かな」
驚き目を丸くするその人に思わず小さく笑みがこぼれた。
「別にそうやって呼んでほしくないとかじゃないよ。本当にあだ名で呼びたいのなら呼んでくれて構わないし」
でも。ルーティは続ける。
「それに拘らなくてももっと他のことで仲良くなることは出来ると思うんだ」
「例えば?」
「ショッピング!」
近くで聞いていたピチカがすかさず手を挙げて答えた。
「定番ですが大乱闘もそうですよね」
「朝は早いけどメタナイトの稽古に付き合ってみるかい?」
「い、いいんですか?」
「それなら僕も興味があるよ!」
がやがやと。賑やかな空気を取り戻した食堂の中それでもロックマンは一人取り残されたかのような感覚が拭えず。
「隊長」
そんな彼を知ってかしらずか。
「あ、あのさ」
声をかけたのは。
「別にあだ名とか無くたってパックマン達全然仲良しだと思うけど」
その人の視線が向くとパックマンは肩を跳ねて目を逸らしつつ。
「それにその」
人差し指で頬を掻きながら。
「隊長のその隊長ってあだ名……改めて付けなくても定着してるしずっと皆そう呼んでたんだけど」