第三章
「何か見つかったのか?」
「ひえっ」
不意に、背後から忍び寄ってきていたスネークに声をかけられ、ルーティは跳ね上がり、資料を落としてしまった。
「あーっ!」
しかも、散らばった資料の上に。この中から、先程の資料を見つけるのは一苦労だ。
まだ読みたかったのに、とルーティはがっくりと肩を落として。事情を知らないスネークは、頭の上に疑問符を浮かべる。
その時、電気が付いて室内は明るくなり。
「誰だっ!」
ルーティは咄嗟に立ち上がり。
――電気を付けた犯人は、ダークピカチュウだった。彼もスーツを着込み、伊達眼鏡を掛けて変装していて。
「っお前」
ダークピカチュウは服装云々より、ルーティが忍び込んでいたことに驚いていた。