エピローグ
「ウルフ! メヌエルまで付き合って!」
ルーティはウルフがウルフェンに乗り込んだのを確認すると、ひょいと左翼に飛び乗って。ウルフは何も言わずに。
「おにぃ!」
すると、やって来たのはピチカとスピカ。
左翼に腰掛けているルーティを下から見上げ、ピチカは無邪気に笑って。
「これからメヌエルに行くんでしょ? ね、僕とにぃにも連れてってよ!」
ルーティはもちろん大歓迎なのだが、対するウルフがどう答えるか分からない。
不安げな視線に気付いたウルフは、ふんと鼻を鳴らしてエンジンをかける。
「下りだけだ」
ウルフがそう告げると、ルーティは人差し指と親指を繋げて輪を作り、OKのサイン。
すぐさま、ピチカはウルフェンによじ登っては右翼へ。しかし、スピカはメヌエルに向かう意味が分からず、立ち尽くし。
気付いたピチカは、微笑を浮かべて。