最終章
「ごめんな」
タブーが謝ると、フォックスは手の甲で涙を拭ってから、お前は悪くないと首を横に振って。タブーは苦笑を浮かべ。
「でも俺、ルーティにはDX部隊を継いでほしいって言わなかったか?」
「え」
そういえば。
フォックスには何となく思い当たる節があって、まさかと顔を引き攣らせる。
「死なせないように守ってくれ、とかじゃなくて……上手くやっていけるように見“守ってくれ”、って言いたかったんだが」
フォックスは勢いよく顔を背けて。
「はいぃいい!?」
その場にいた元DX部隊メンバーは、揃って声を上げた。一斉にフォックスを睨み付けるが、まさに後の祭りで。
「や、フォックスは悪くない。俺も途切れ途切れに話してたから……でもまさか、いざこざを起こすことになるとは」