最終章
そうと決まれば。
ルーティはもう一度タブーの動きを観察するべく、駆け出した。気付いたタブーは威嚇するように翼を大きく広げ、構えて。
ルーティは直前で飛び上がると、タブーの頭上を飛び越え、背後へ。
振り向いたところをまた飛び上がっては正面に着地して、腹目掛けて殴りかかる。
「わっ」
しかし、タブーは己の体に青紫色の光を灯すと、狭い範囲に衝撃波を放って。
咄嗟にバク転しながら後退、ルーティが構えると同時に銃声が鳴り響き、フォックスとファルコの放った銃弾が両翼を貫いた。
「こっち!」
その隙にピチカが側面から飛びかかり、と見せかけて飛び上がり、タブーの注意を逸らす。ルーティは三人の援護に感謝しつつ、駆け出すと一気に間合いを詰めた。
「はああっ!」
タブーの懐に飛び込み、ルーティは両肩を掴むと地面を強く蹴り、片膝に青い稲妻を纏わせては鳩尾目掛けて膝蹴りをして。
――上手くいった、かのように思われた。