第七章
「おにぃ!」
気付いたピチカは真っ先にルーティの元へ駆け寄り、勢いよく抱きついた。
ルーティは反動でその場で一回転しつつも抱き止めると、無事だったことに安堵して珍しく、強く抱き締める。
「よかった……っ本当、無事で……!」
「おっおに、苦し……っ」
ピチカに背中を叩かれ、ルーティは慌てて解放する。気付けば、全員目覚めたのか、辺りはざわついて。
ルーティは思わず笑みを溢すも、今はそれどころではなく、ピチカの両肩を掴むと。
「ピチカ。何があったか、覚えてる?」
ピチカは人差し指を立てて己の頬に添えながら、小首を傾げて思い出す。
「……おにぃが出掛けた後、ダークシャドウの皆が遊びに来て。でも、普通に遊んでたんだよ? そしたら、いきなり爆発する音が聞こえて、それで……意識が無くなって。気付いたら、ここにいたの」