第六章
次の瞬間、投げ飛ばされたのかヨッシーが後ろ向きでルーティにぶつかってきた。
「うわっ!」
ルーティは尻餅をついてしまったが、すぐにヨッシーを抱き起こして。……彼もぼろぼろだ。相手は誰だか大体検討がつく。
「返してやるよ、そいつ」
腕を組みながらふんと鼻を鳴らしたのは、やはりワリオだった。ルーティはヨッシーを抱き締め、きっと睨み付けて。
「おいおい、そんなに睨むことか? 仲間が裏切ればそれなりの罰を与える。当たり前だろ?」
ワリオは鼻で笑い、当然のようにそう告げると、ルーティの元へ歩き出して。
気付いたマリオが赤髪長身の男の手を振り解き、地面に落ちたところでワリオの元へ駆け出した。――しかし。
「逃がさんぞ!」
赤髪長身の男が片手を突き出し、炎の玉を放つ。それは見事、マリオの背中に命中し、マリオは前方に勢いよく吹き飛んで。
「ぐあああっ!」