第六章
「そうだったデスか」
ルーティは爆発音が聞こえてきた先を目指して走りながら、隣を走っているロボットとゲムヲに、事情を詳しく説明した。
……この二人がこうしてついて来てくれたのは、純粋な上に素直であったからこそ。
「ボクは利用されてただけだったデスか」
今更な発言である。
すると、先程落とした画用紙とペンを拾ったのか、ゲムヲは画用紙に文章を書いて。
『ロボットは、これでよかった?』
――彼が此方側(X部隊)についてくれるのはもちろん心強いし、大歓迎なのだ。
しかし、ゲムヲは寧ろ、強制してしまったのではないかと心配して。
「もちろんデス。どちらを取っても、今は戦わなければいかないのデス。肝心なのは、戦いの後に何があるか、なのデス」
ロボットがそう答えると、ゲムヲは安心したように微笑み、画用紙とペンを仕舞う。
「あのさ」
ルーティは苦笑混じりに。
「喋った方が楽だと思うんだけど……」