第三章



服装が服装なので、なるべく人通りの少ない道を選び、並んで歩きながら、ルーティはふと、スネークを見上げる。

「なんで、あんなこと言ったの?」

――確かに、あの時の発言でダークファルコの気を引いたからこそ、攻撃を仕掛けるチャンスに恵まれたわけだが。

「全く。真面目に調査をしていなかったのが、バレてしまったな」

スネークは苦笑を浮かべると。

「……子供だとか、計画だとか、どうもそういう単語に弱くてな。十年前の事件について、関係性が無いか調べていたのさ」


さすがに歩き疲れてきたので、ルーティとスネークは洒落た喫茶店に立ち寄った。

この際、服装のことは諦めて。

「二名様ですね? お好きな席へどうぞ」

ウエイトレスの視線を気にしつつ、ルーティとスネークは窓際の席に座る。時刻は午後三時。そろそろ客が増える頃である。

ルーティは足をぶらぶらさせながら。

「こういう、忙しくなりそうな時間帯に入ると、何か……申し訳なくなるねっ」
 
 
20/29ページ
スキ