第六章
ダーズは次の言葉を待っている。
「ここ……は……どこ、……」
手足は痺れて。意識は朦朧としている。
どうしようもない。
「うーん」
ダーズは口元に人差し指を当てながら明後日の方向を見ていたが思い付いたように。
「この世界の最下層。混沌と闇の狭間だよ」
そう、とルーティは呟いた。
「ちゃんと出口はあるけど友達次第なんだ」
ダーズは触手をひと撫でする。
……返事がない。
「死んじゃったかな?」
ダーズはルーティを見つめながら首を傾げた。
大丈夫。……場所さえ分かれば。
信じていいよね。
マスター。クレイジー。
「!」
空気の変化にダーズはキョロキョロと忙しなく辺りを見回した。加えて地響きまで襲えばダーズを守るべく囲うように触手が立ち塞がる。
「見つけた」
そんな声が響いたかと思うと。