第一章
えっ。
「おにぃ」
ぶつりと一方的に切られる通話。
「こっちまで聞こえてきたんだけど」
「パックマン知ってるよ。仕事中だろ?」
少し離れた位置からどうやら一部始終を伺っていた様子のカービィとパックマンが口々に。
「あはは。怒られちゃった」
「だろうなぁ」
ルーティは苦笑い。
「あっ」
かと思えばまた電話である。
「次の試合はリンクとリヒターだな」
「よろしくな!」
「お手柔らかにお願いします」
「敬語なんて使わなくてもいいぜ?」
「いえ。癖なんです」
賑やかなやり取りの側で。
「……ええっ!?」
ルーティは思わず声を上げる。
「どうしたんだよ」
「ソニックが」
訊ねるファルコに恐る恐る顔を向けながら。
「地上界のペレジアに来てくれって──」