第二章-前編-
視線を交えるとロックマンはにこりと笑って。
「初戦から魅せてくれるじゃないか」
「そ、そんなことは」
その時ピチカがこっそりと耳打ち。
「あのね。フォーエス部隊の人たち凄いんだよ」
ちらりと横目に捉えて。
「何も言わないの」
へっ?
「君はもっと自信を持った方がいい」
ロックマンが距離を詰めると同時にピチカは離れた。
「その強さは必ず誰かの為になる」
……ぽかんと。
「いや。君の場合は既になった後だったかな」
妨げるようにリンクが咳払い。
「二回戦を始めます」
……そういえば。何故だか室内がしんとしているような。
別に本当のトーナメント大会じゃないんだし、もっと気楽でいいのに。
「参加者は機械の方へ」