第二章-前編-
しっ、
「親睦?」
ルーティはきょとんとした。
「温かな飲み物に甘いお菓子を添え、世間話に花を咲かせる」
リンクは傍らでじっと話を聞いている。
「確かにそれも悪くない。だが我々は戦士だ」
語り出した。
「となれば実際に戦い、拳を交え互いを知ることこそ、ある種我々戦士間の礼儀といったものではないだろうか」
「そ、そうかなぁ。僕はこうして話が出来るだけでも楽しいよ?」
ルーティは苦笑いを浮かべて返す。
「いいや。これから先、どの場面で何度共同戦線を張ることになるか分からない。大乱闘で互いが全力を尽くし能力を示す……それが結果として、より良い連携術を編み出すことに繋がるのだとしたら今回の提案も悪くない話だと思わないか?」
う、うーん。難しい話はよく分かりません、と投げ出してしまいたい。
「先のことも考えて大乱闘を通じ、互いの能力を知っておこうというわけですか」
「確かに。ただ話をするよりは僕たち戦士らしいやり方だよね」
リンクとマルスが口々にまとめてくれた。
「……どうだろう」
そしてこの笑顔である。
「えっと」
言いたいことは分かったんだけど。なぁ。
ルーティは意見を求めるようにおずおずと視線を配る。