最終章-後編-
神の力を弾き飛ばす為に神の力をぶつけた。
その中心に無防備で立っていたのは紛れもないロックマンだ。機械の装甲を纏っていたとは一概に言っても神の力を前にして無意味だろう。加えてあの時はすぐ側で禁忌神の零に帰す力が解き放たれていた。どれだけ凄まじい力を誇るとも見当もつかない神の鉄槌に巻き込まれないはずはない。そして見当たらないともなれば。
「っ……隊長ーッ!」
パックマンは立ち上がると叫んだ。
「隊長!」
「返事をしろ!」
声だけが虚しく反響する。
「た、」
溢れ出しそうになる。
駄目なのに。
いくら、未来を変えられたって。
ひとつでも欠けてしまったら駄目なのに。
「うぅう……っ」
ぽたぽたと雫が滴る。
世界が守れたって未来が守れたって。
「……隊長」
貴方がいないと。
「隊長ぅ……うぅ……っ!」
「聞こえているが」
「うわあああぁあああ!」